■7月1日

深く信心を発して日夜朝暮に又懈(おこた)らず磨くべし何様にしてか磨くべき只南無妙法蓮華経と唱へたてまつるを是をみがくとは云うなり

一生成仏抄(384ページ)

 

■7月2日

孝と申すは高なり天高けれども孝よりも高からず又孝とは厚なり地あつけれども孝よりは厚からず、聖賢の二類は孝の家よりいでたり何に況や仏法を学せん人・知恩報恩なかるべしや、仏弟子は必ず四恩をしつて知恩報恩をいたすべし

開目抄(192ページ)

■7月3日

一代の肝心は法華経・法華経の修行の肝心は不軽品にて候なり

崇峻天皇御書(1174ページ)

■7月4日

異体同心なれば万事を成(じょう)し同体異心なれば諸事叶う事なし

異体同心事(1463ページ)

■7月5日

涅槃経に云く「内には智慧の弟子有つて甚深の義を解(さと)り外には清浄の檀越(だんのつ)有つて仏法久住せん」

曾谷入道殿許御書(1038ページ)

■7月6日

出ずる息は入る息をまたず何(いか)なる時節ありてか毎自作是念の悲願を忘れ何なる月日ありてか無一不成仏の御経を持たざらん

持妙法華問答抄(466ページ)

■7月7日

凡そ仏法と云うは善悪の人をゑらばず皆仏になすを以て最第一に定むべし

星名五郎太郎殿御返事(1207ページ)

■7月8日

此の大曼荼羅は仏滅後・二千二百二十余年の間・一閻浮提(えんぶだい)の内には未だひろまらせ給はず

妙法曼荼羅供養事(1305ページ)

■7月9日

夫れ運きはまりぬれば兵法もいらず・果報つきぬれば所従もしたがはず

四条金吾殿御返事(1192ページ)

■7月10日

法華経は元よりめでたき御経なれば誰か信ぜざると語(ことば)には云うて而も昼夜朝暮に弥陀念仏を申す人は薬はめでたしとほめて朝夕(あさゆう)毒を服する者の如し

法華初心成仏抄(545ページ)

■7月11日

一念に億劫(おくごう)の辛労(しんろう)を尽せば本来無作の三身念念に起るなり所謂南無妙法蓮華経は精進行なり

御義口伝(790ページ)

■7月12日

我等衆生死する時塔婆を立て開眼供養するは死の成仏にして草木成仏なり

草木成仏口決(1339ページ)

■7月13日

無益の事には財宝をつくすにお(惜)しからず、仏法僧にすこ(少)しの供養をなすには是をもの(懶)うく思ふ事これただごとにあらず、地獄の使のきをふものなり寸善尺魔と申すは是なり

新池御書(1440ページ)

■7月14日

父母に御孝養の意あらん人は法華経を贈り給べし、教主釈尊の父母の御孝養には法華経を贈り給いて候

刑部左衛門尉女房御返事(1401ページ)

■7月15日

目蓮尊者が法華経を信じまいらせし大善は我が身仏になるのみならず父母仏になりた給う、上(かみ)七代・下(しも)七代・上(かみ)無量生下(しも)無量生の父母等(たち)存外に仏となり給う

盂蘭盆御書(1430ページ)

 盂蘭盆

■7月16日

汝早く信仰の寸心を改めて速に実乗(じつじょう)の一善に帰せよ、然れば則ち三界は皆仏国なり仏国其れ衰(おとろえ)んや十方は悉(ことごと)く宝土なり宝土何ぞ壊れんや、国に衰微(すいび)無く土に破壊(はえ)無(なく)んば身は是れ安全・心は是れ禅定(ぜんじょう)ならん此の詞(ことば)此の言(ことば)信ず可(べ)く崇(あが)む可し

立正安国論(32ページ)

 第1回国諫 文應元年

■7月17日

閻浮の内の人は病の身なり法華経の薬あり、三事すでに相応しぬ一身いかでかたす(助)からざるべき

高橋入道殿御返事(1462ページ)

■7月18日

仁王経に云く――時節返逆(ほんぎゃく)して・冬雨ふり・夏雪ふり、――山を浮べ石を流す是くの如く変ずる時を四の難と為すなり

立正安国論(19ページ)

■7月19日

爾前の経経の心は心のすむは月のごとし・心のきよきは花のごとし、法華経はしからず・月こそ心よ・花こそ心よと申す法門なり。此れをもつてしろしめせ、白米は白米にはあらず・すなはち命なり

白米一俵御書(1597ページ)

■7月20日

早く天下の静謐(せいひつ)を思わば須(すべから)く国中の謗法を断(た)つべし

立正安国論(30ページ)

■7月21日

末法に入つて仏法をばう(謗)じ無間地獄に堕つべきものは大地微塵(みじん)よりも多く、正法をへたらん人は爪(そう)上の土よりも・すくなし

三三蔵祈雨事(1471ページ)

■7月22日

法華経に云く「若し善男子善女人我が滅度の後に能(よ)く竊(ひそ)かに一人の為にも法華経の乃至一句を説かん、当に知るべし是の人は則ち如来の使如来の所遣(しょけん)として如来の事を行ずるなり」

四条金吾殿御返事(1121ページ)

■7月23日

いかなる大善をつく(作)り法華経を千万部読み書写し一念三千の観道を得たる人なりとも法華経の敵(かたき)をだにも・せ(責)めざれば得道ありがたし

南条兵衛七郎殿御書(1494ページ)

■7月24日

大善を用うる事なし・法華経に値(あ)わざればなにかせん、大悪をも歎く事無かれ・一乗を修行せば提婆が跡をもつぎなん

千日尼御返事(1319ページ)

■7月25日

をとこ(男)ははしら(柱)のごとし女はなかわ(桁)のごとし、をとこは足のごとし・女人は身のごとし、をおとこは羽のごとし・女はみ(身)のごとし、羽とみと・べちべちに・なりなば・なにを・もつてか・とぶべき、はしら(柱)たう(倒)れなばなか(桁)は地に堕ちなん、いへ(家)にをとこなければ人のたましゐ(魂)なきがごとし

千日尼御返事(1320ページ)

■7月26日

日蓮一人・阿弥陀仏は無間の業・禅宗は天魔の所為・真言は亡国の悪法・律宗・持斎等は国賊なりと申す

秋元御書(1073ページ)

■7月27日

日蓮をこい(恋)しく・をはしせば常に出ずる日ゆうべに・いずる月ををが(拝)ませ給え、いつ(何時)となく日月にかげ(影)をうか(浮)ぶる身なり

国府尼御前御書(1325ページ)

■7月28日

其の人を毀(そし)るは其の法を毀るなり其の子を賤しむるは即ち其の親を賤しむなり、爰に知んぬ当世の人は詞と心と総てあはず孝経を以て其の親を打つが如し豈冥(みょう)の照覧(しょうらん)恥かしからざらんや

持妙法華問答抄(466ページ)

■7月29日

国主は但一人なり二人となれば国土おだやかならず家に二の主あれば其の家必ずやぶる一切経も又かくのごとくや有るらん何の経にても・をはせ一経こそ一切経の大王にてはをはすらめ

報恩抄(294ページ)

■7月30日

法華経をば国主・父母・日月・大海・須弥山(しゅみせん)・天地の如くおぼしめせ、諸経をば関白(かんぱく)・大臣・公卿(くげ)乃至(ないし)万民・衆星・江河諸山・草木等の如くおぼしめすべし

唱法華題目抄(9ページ)

■7月31日

仏の説法をば師子吼(ししく)と申す乃至法華経は師子吼の第一なり

四条金吾殿御返事(1122ページ)